銀座のテーラー、ヴェスタです。 本日は、ヴェスタのYouTubeチャンネルでも特にアクセスの多い「3つボタン段返りジャケット」について、2026年の最新トレンドと歴史的背景を交えて解説します。
実は今、銀座の店頭では、20代〜30代の若い紳士たちがこの「段返り」や「ダブルブレスト」を指名してオーダーされるケースが急増しています。

3つボタン段返りジャケットとは
3つボタンでありながら、第1ボタンが下襟(ラペル)のロールの中に半分隠れている仕様を指します。ボタンホールがラペルの裏側に回り込み、美しい曲線を描いて折り返されているのが特徴です。
なぜ、このスタイルが生まれたのか? — 若きアイビーリーガーの挑戦
この仕様のルーツは、1950年代、アメリカのエリート校「アイビーリーグ」の学生たちにあります。
具体例を出すと、当時のハーバード大学や、ブラウン大学、コーネル大学などなどこの有名校の生徒達の着こなし。
当時、3つボタンのジャケットが主流でしたが、若者たちの間で「2つボタン」の軽快なスタイルが流行し始めました。そこで彼らは、手持ちの3つボタンの第1ボタンをあえて外してラペルを強く折り返し、「3ボタンを2ボタンに見せる」という自由な着こなしを楽しんだのです。
これが「段返り」の始まり。つまり、「既成概念にとらわれず、自分たちのスタイルを貫く」という若き反逆精神と工夫から生まれたディテールなのです。
3つボタン段返りとは?2つボタンに見える理由と構造の違い
実際に三つボタン段返りのスーツを、何も着せずに置いた状態でご覧いただくと、あることに気づかれると思います。
そう、見た目はほとんど二つボタンのように見えるのです。
その理由は、「返り線」にあります。
返り線とは、ラペルが自然に折れ返るラインのこと。この段返り仕様では、その返り線を第二ボタンの位置に合わせて設計しています。
そのため、第一ボタンは留める前提ではなく、ラペルの内側に“隠れる存在”となり、結果として二つボタンのような表情になるのです。
さらに注目していただきたいのが、上前(うわまえ)の作りです。
上前とは、ジャケットを着た際に上から重なる側の身頃のこと。
この三つボタン段返りでは、上前側の第一ボタンのボタンホールが表に出ず、内側に隠れる構造になっています。
よく見ると、ボタンホールの作り自体が違うことがお分かりいただけるでしょう。
第二・第三ボタンは、正面に見えることを前提に「表」が表情として仕上げられています。
一方で第一ボタンは、見え隠れする位置にあるため、あえて裏側が表になるようにボタンホールが作られているのです。
このように、三つボタン段返りは
「三つボタンだからクラシック」なのではなく、
どう見せ、どう隠し、どう自然に見せるかを徹底的に考え抜いた構造。
一見すると気づかれない。
けれど、知る人が見ればわかる。
それこそが、三つボタン段返りが“大人の仕様”と呼ばれる理由なのです。
2026年、ストリートとクラシックが交差する
現代のビジネスウェアは、かつてないほどカジュアル化しています。しかし、だからこそ今、アイビーリーガーたちと同じスピリットを持ってほしいと私たちは願っています。
「毎日スーツを着る必要がなくなった時代」だからこそ、たまに着る一着には自分のこだわりを詰め込む。Tシャツやニットの上に、さらりと段返りジャケットを羽織る。この「崩しの美学」こそが、2026年のグローバルスタンダードです。
ヴェスタが作る「生きたラペル」
この段返りの美しさは、職人のアイロンワークと手縫いの技術で決まります。量産既製品のプレスでは決して出せない、ふんわりとした「ラペルの返り」。この1mmの立体感が、あなたの第一印象に「知性と余裕」を刻み込みます。

段がえりジャケットってそもそも何なの?Youtube動画で

▼ 銀座ヴェスタで「自分だけの一着」を相談する ヴェスタでは、単にサイズを測るだけでなく、「今のあなたのライフスタイルに、どんなスーツが必要か」を一緒に整理することから始めます。
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