カメオはなぜ女性の横顔なのか?

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女性の横顔が彫られたカメオが流行したのは、古代ローマ時代のようです。なぜ女性の横顔なのか? じつはカメオは写真の意味があったようです。若い頃の自分の姿を残しておく、記念写真のような感覚で彫られていたのだそうです。自分で記念写真として持っていたり、あるいはパートナーに持たせたり。

ナポリから創業232年の歴史が来日

こんにちはファッションエディターの池田です。

先日、ナポリから来日されたカメオの名門デリーア社のCEOアルフォンソ氏とのYouTubeご覧いただけましたでしょうか。

YouTube ナポリからデリーア社長が来日!

動画でご紹介したカメオは、とてもクラシック(古クサいという意味ではなく、最高品質という意味です)なデザインで、女性の顔は髪の毛一本、馬の鬣(たてがみ)や、筋肉の隆起まで精細に彫り込まれた芸術品でした。

昭和のカメオはもっとメジャーでした

なんだか懐かしい思いで拝見していたのは、私の母親がもともと宝飾関係のしごとをしていて、お客さまにお届けする宝石類を自宅に持ち帰っていたのですが、そのケースの中にカメオの指輪やペンダントヘッドがあったことを思い出していたからです。

いまから40年ぐらい前も話です。最近、とんと見かけませんが、昭和の頃、カメオって、宝飾品として普通に流通していたんですよね。

いや、もちろん、いまでもカメオがお好きな方はいらっしゃると思うのですが、年齢層的に少々高めのような気がします。女性の横顔のカメオの指輪って、けっこう大きいし、指に嵌めてたら、かなり目立つし、ぶつけるわけにも行かないので、若い人は敬遠すると思うんですよね。私のまわりでカメオつけてる人いませんもん。

でも、目の当たりにするとやっぱり芸術品だなぁと思います。人の手で彫られたものってことは、そこに下絵を描くのかどうかわかりませんけど、絵心もないといけないだろうし(私はまったく絵心ない芸人なので…)、薄い貝殻を彫刻刀でコリコリ彫りすすめるなんて考えただけで、気が遠くなります。

カメオが「女性の横顔」な理由

カメオっていまから3000年ぐらい前、古代エジプト時代から存在するのだそうです。

現存する最古のカメオは、ナポリ国立考古博物館に所蔵されている「タツァ・ファルネーゼ」。紀元前175年頃のものだそうです。「タツァ・ファルネーゼ」とは「華麗なる芸術品」という意味で、モチーフは豊かなナイルの大自然への敬畏を表しているのだそう。よくみるとスフィンクスが彫られているそうです。スフィンクスは紀元前1万年頃といわれているので、このカメオは古代エジプトの栄華を称えるアートだったのでしょう。

女性の横顔が彫られたカメオが流行したのは、古代ローマ時代のようです。なぜ女性の横顔なのか? じつはカメオは写真の意味があったようです。若い頃の自分の姿を残しておく、記念写真のような感覚で彫られていたのだそうです。自分で記念写真として持っていたり、あるいはパートナーに持たせたり。ネックレスに恋人の写真を入れておくなんて昭和な感覚ですが、いまならさしずめスマホの待受でしょうか。写真のない時代の乙女心、わからなくもないですね。

新しい時代のカメオをプロデュースしませんか?

アルフォンソさんが持ってこられたカメオの中には、女性の横後のほか、ポンペイの遺跡から発掘されたモザイク画を模したというものがあったり、VESTAさんのWEBサイトでもご紹介している、イニシャルを彫ったもの、スポーツのアイコンピクトグラムなど、さまざまなモチーフがあります。オーダーできるそうなので、パートナーの顔や愛犬の姿、愛車のエンブレムなんかを写真代わりにカメオにしてもいいかなと思いました。その際、あまり大きくなくて、ブレスレットについてるとか、ペンダントはしないけどヘッドにするとか、さりげないのが良さそうじゃないですか?

人の顔は実際に職人さんが手で彫るので、腕次第であんまり似てないなぁ、みたいなこともあるそうですが、そこは致し方なし。街の似顔絵描きさんにお願いしたと思えばいいのかも知れません。イニシャルとかイラスト系、ロゴものなんかはうまくいきそうですね。アルフォンソさんは、フェラーリのエンブレムをオーダーされたことがあるそうです。さすがイタリア!

 

 

デリーア社のカタログ

デリーア社の歴史を物語るパンフレット

デリーア社の歴史をまとめたパンフレット。中身はもちろんイタリア語なので、私はまったく読めませんでしたが、日本のミキモトと取引があったこと、皇室の訪問を受けたときのことなど、貴重な写真も掲載されていました。ヴェスタさんにあったのですが、来日したアルフォンソさんのお手持ちがなく、商談用にお戻ししちゃったみたいです。

デリーア社

 かわいいけど何気にすごいポーチに入ってきます

デリーアのアクセサリーポーチ。購入したアイテムは、このポーチに入ってきます。かわいい小袋ですが、何気に創業年1790と200年以上前の西暦が記されているあたり、なかなか重みがありますね。

デリーア社はパールもお手の物なんです

こちらはカメオはなく、もうひとつデリーア社の主力である真珠をつかったシリコンブレスレットです。真珠ってフォーマルな印象ですが、シリコンブレスレットになるとこんなにカジュアルな雰囲気になるんですね。

カメオリング

カレッジ風リングのカメオ

左は月の横顔。右はなんの花かな? 月には目、鼻、口、まゆげもありますね。花びらの厚みっていうんですかね、エッジの立ち上がりなんかも細かいですね。

イニシャルを刻印したカフリンクス

カフリンクスにイニシャルをオーダーするのは、どなたにも似合いそう。もちろん、左右で違う文字を入れることもできますよ。こちらはH.Hなので、博多華丸さんとかによさそうですね?

モダンなモチーフもオーダーできます

スポーツをイメージしたモチーフを彫ったカメオはなんだかモダンなデザインですね。こういうモダンなモチーフのアイデアがあれば、図案を相談することができるそうです。

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