パンツのタック徹底解説|インタック・アウトタック・2タックの魅力と裾との関係

近年はスリムなノータックから、腰に余裕をもたせるクラシックな2タックへと回帰しています。特にインタックの2タックは、腰回りにゆとりを持ちながらもテーパードのシルエットが美しく出るため、現代的なスーツやジャケパンにフィット。動きやすさとエレガンスを兼ね備え、ビジネスにも休日にも使える万能スタイルとして注目されています。

タックとは?

パンツにおける「タック(pleat)」とは、ウエスト部分に入れられたひだのこと。もともとは動きやすさを確保するために考えられたディテールですが、時代ごとのシルエットやスタイルの変化とともに「装いの印象を左右する要素」として重要視されるようになりました。タックの有無や入れ方次第で、同じスーツでも雰囲気が大きく変わります。


インタックとアウトタックの違い

  • インタック(内向き)
    タックが前中心に向かって折れるスタイル。お腹まわりをすっきり見せ、エレガントな雰囲気になります。イタリアや日本のテーラーで好まれ、近年人気が高まっている2タックも多くはインタックです。
  • アウトタック(外向き)
    タックがポケット方向に開くスタイル。腰回りにゆとりが出やすく、重厚な英国調の雰囲気を演出します。特にダブルブレストやトラディショナルなスーツとの相性が良い仕様です。

画像はいずれも現在人気の2インタック


なぜ2タックが人気なのか

近年はスリムなノータックから、腰に余裕をもたせるクラシックな2タックへと回帰しています。特にインタックの2タックは、腰回りにゆとりを持ちながらもテーパードのシルエットが美しく出るため、現代的なスーツやジャケパンにフィット。動きやすさとエレガンスを兼ね備え、ビジネスにも休日にも使える万能スタイルとして注目されています。


サスペンダーとタックの関係

サスペンダー(ブレイシーズ)を合わせる場合、縦のラインが際立つためタックの表情がより引き立ちます。

  • インタック+サスペンダー:すっきりと落ち感が強調され、クラシカルかつエレガント。
  • アウトタック+サスペンダー:腰回りに膨らみが出やすく、英国紳士的な重厚さを演出。特にダブルブレストスーツとの相性は抜群です。

スーツ別:どのタックが合うか

ダブルブレストスーツ

胸元にボリュームがあるため、パンツも存在感が必要。インタックの2タックが最適で、全体のバランスを整えます。重厚さをより強めたい場合はアウトタックを選ぶのも効果的です。

3ボタン段返りスーツ

クラシックさとモダンさを兼ね備えた段返り3ボタンには、インタックの1タックが理想的。ほどよいゆとりを確保しつつ、軽快で現代的な印象を与えます。

スリーピーススーツ

ベストを加えることで重厚感が増すスリーピースには、インタックの2タック+サスペンダーが映えます。腰回りにドレープを持たせることで、クラシック映画のような風格を演出できます。


タックと裾折り返し(カフ)の相関関係

パンツの裾仕様は、タックの有無と相まってスタイル全体の印象を決定づけます。

  • タック入り × ダブル裾
    クラシックな組み合わせ。裾に重みが加わりドレープが美しく落ちます。特に2タックやアウトタックと好相性。ダブルブレストやスリーピースにおすすめ。
  • タック入り × シングル裾
    すっきりとした印象に仕上がります。インタックの1タックにシングル裾を合わせれば、都会的で軽快なビジネススタイルに。
  • ノータック × シングル裾
    シャープでミニマル。スリムスーツや段返り3ボタンのモダンなシルエットとよく合います。

相関図:タックと裾仕様の組み合わせ

パンツ仕様ダブル裾(カフあり)シングル裾(カフなし)
インタック1タッククラシック寄り、落ち着いた印象モダンで都会的、ビジネスに最適
インタック2タック重厚でエレガント、スリーピース向き軽やかで現代的なクラシック回帰
アウトタック1タック英国的な雰囲気、ジャケパンにも◎やや珍しいが軽快な英国調に
アウトタック2タック最もクラシカル、ダブルブレストと好相性個性的でヴィンテージ感強め
ノータック端正でスマート、フォーマル寄りシャープ&ミニマル、モダンスーツに最適

あなたの一着に最適なタックを

タックと裾仕様の選び方は、スーツのスタイルや着る人のキャラクターを映し出す大切な要素です。クラシカルにまとめるか、現代的に軽快に見せるか。その一歩が理想のシルエットを決めます。

銀座ヴェスタでは、体型やシーンに合わせて最適なタックと裾仕様をご提案しています。ぜひ一度ご相談ください。

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A Complete Guide to Trouser Pleats|Inward, Outward, Double Pleats and Their Relation to Cuffs

What Are Pleats?

In tailoring, pleats refer to the folds of fabric sewn into the waistband of trousers. Originally designed to provide ease of movement, pleats gradually became an important stylistic element that influences the overall impression of a suit. Whether trousers are pleated or flat-fronted dramatically changes their silhouette and character.


Inward vs. Outward Pleats

  • Inward Pleats
    The pleat folds toward the fly. This style creates a clean, elegant look around the waist and is highly favored by Italian and Japanese tailors. Today, most popular double-pleated trousers are inward pleated.
  • Outward Pleats
    The pleat opens toward the pocket. This gives more room around the hips and conveys a traditional, British-inspired impression. Outward pleats are especially harmonious with double-breasted jackets and classic, structured tailoring.

Why Double Pleats Are Popular Again

The fashion world has shifted away from overly slim, flat-front trousers back to more comfortable and classical silhouettes. Inward double pleats, in particular, combine room at the waist with a beautifully tapered leg. The result is trousers that are both elegant and practical—perfect for modern business attire as well as relaxed weekend dressing.


Pleats and Suspenders

Suspenders (braces) emphasize vertical lines and highlight the drape of pleats.

  • Inward Pleats + Suspenders: Enhance the clean fall of the fabric, creating a classic and elegant look.
  • Outward Pleats + Suspenders: Add fullness at the hips, projecting British gravitas. Especially suitable for double-breasted suits.

Which Pleats Suit Different Styles of Suits?

Double-Breasted Suits

Since the jacket front has visual weight, trousers also need presence. Inward double pleats balance the silhouette best, though outward pleats can add even more gravitas.

Three-Button “Roll-to-Two” Suits

This style is classic yet modern. Inward single pleats are ideal: they provide comfort while maintaining a sleek, contemporary line.

Three-Piece Suits

Adding a waistcoat makes the ensemble more formal and substantial. Inward double pleats with suspenders produce graceful drape and evoke the elegance of golden-age cinema.


The Relationship Between Pleats and Cuffed Hems

The hem finish—whether cuffed (turn-ups) or plain—works hand-in-hand with pleats to influence the impression of trousers.

  • Pleated × Cuffed
    The classic combination. The extra weight of the cuff enhances the drape, especially effective with double or outward pleats. Ideal for double-breasted and three-piece suits.
  • Pleated × Plain Hem
    Creates a clean, streamlined look. Inward single pleats with a plain hem offer a modern, businesslike appearance.
  • Flat-Front × Plain Hem
    Sharp and minimal. Perfect for slim, contemporary suits such as roll-to-two three-button styles.

Correlation Chart: Pleats and Hem Finishes

Trouser StyleCuffed Hem (Turn-ups)Plain Hem (No cuff)
Inward Single PleatClassical, composed lookModern and urban, business-ready
Inward Double PleatSubstantial and elegant, ideal for three-piece suitsLight, modern take on classic drape
Outward Single PleatBritish flavor, great with separatesLess common, but stylish in a light British style
Outward Double PleatMost traditional, excellent with double-breasted suitsDistinctive and vintage-inspired
Flat-FrontSmart and formal, minimal expressionSharp and contemporary, modern suits

Finding the Right Pleats for Your Trousers

The choice of pleats and hem finish reflects both the suit style and the wearer’s personality. Whether you aim for classical elegance or modern lightness, these details shape the ideal silhouette.

At VESTA Ginza, we help you find the pleat style and hem finish that best suits your body and your lifestyle. Discover the trousers that complete your perfect suit.

📍We look forward to welcoming you at VESTA Ginza

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For in-store reservations, you can use the online reservation site here or contact us at 03-3562-0362. Feel free to reach out with any inquiries through VESTA’s official LineInstagram DM, or by phone.

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知的で洗練された印象
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立体感のある表情
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北川 美雪

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